エマージェンシー(=救急)と聞くと、救急車で重症な方々が病院に運ばれ、熟練の救急医や看護師が叫びながら生死をかけて診療に当たっている、というドラマのようなイメージがありますよね。
実は『マイナーエマージェンシー』という言葉があります。
救急外来には、重症患者さんだけではなく、眼・耳・鼻・整形・皮膚疾患etcさまざまな患者さんが受診されます。これらを「マイナーエマージェンシー」と呼び、大学病院や地域の中核病院では各専門科の医師が診療にあたります。しかし小さな診療所や人材不足の病院ではそういう訳には行かず、少人数で当直していることが一般的です。
「〜科の先生が居ないから今日は診れない」と言われた経験のある方も多いと思います。
実際にこれらの外来診療を体系だって学ぶ手法がなかなかなく、医師も困っているのが現状です。その課題解決のために広島大学の松原先生らのチームが『T&A マイナーエマージェンシー』という教育コースを主催し、全国にその火を広げています。
我々はER型救急医として、まさにこういった教育現場に居たため、今回は獨協医科大学埼玉医療センターでのコース開催にインストラクターとしてお呼び頂き若手医師の教育のお手伝いをさせて頂きました。
See one, do one, teach one(教えることは学ぶこと)
久々に若手医師の熱気に包まれ、
開業後も「やはり教育現場がいちばん自分の勉強になる」そう再認識した1日でした。
瀬田、嘉村