ロコクリニック中目黒では、赤ちゃんからご年配の方々まで、性別に関わらず、幅広い疾患に対応、相談できる地域のかかりつけ医を目指しています。
予防医療や訪問診療にも対応し、地域の健康づくりのお手伝いがわたし達の責務と考えています。
以下に内科領域での主な診察例をご紹介します。これ以外の症状や体の不調も、まずはお気軽に当院にご相談ください。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
SASとは
SASとは、大きないびきとともに、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気です。睡眠中の無呼吸により体は低酸素状態となり、毎晩続くと心臓・血管系の病気(狭心症・心筋梗塞・脳卒中など)や多くの生活習慣病(高血圧など)と関連してきます。また低酸素状態から呼吸を再開するために防衛的に目が覚めることで熟眠できず、「日中の眠気」「ダルさ」「頭の重さ」「気分の落ちこみ」「慢性的な疲労感」「集中力低下」などの症状をきたし仕事や勉強など日常生活に影響を及ぼします。
原因、検査、治療
睡眠中に呼吸ができないのは空気の通り道が狭くなるためで、その原因には生まれつきの解剖構造や扁桃腺腫大、肥満(最も多い)、閉経後女性、高齢者などが挙げられます。
PSG(終夜睡眠ポリグラフィー)と呼ばれる携帯用簡易型検査装置を自宅へ貸し出し、睡眠の質や睡眠中の呼吸状態を調べます。SASと診断された方の治療は、軽症から中等症では紹介先の歯科医院で「マウスピース」を作成し、中等症〜重症では「CPAP(経鼻的持続用圧呼吸)療法」により気道を広げ月1回通院します。治療がうまくマッチすると劇的に睡眠が改善するなどの効果が得られる方もいます。
予防としては、睡眠薬の適正使用や飲酒量、喫煙など生活の注意と肥満の解消が重要となるため、お困りの場合はご相談ください。
禁煙外来
喫煙は、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病、心筋梗塞や脳卒中など血管が詰まる病気、肺気腫などの呼吸系の病気、肺がんを代表とした全身のがんのリスクとなる事が分かっています。
タバコに含まれる物質と不完全燃焼で生じる化合物を合わせると含有成分は約5,300種類とも言われ、発がん物質は分かっているだけで約70種類も含まれています。
喫煙者は生涯タバコを吸わない人と比較して最大10年余命が短くなるデータもあり、禁煙によって各病気のリスクは大きく下がり、同居の子ども達の病気発症リスクも下げると言われています。ぜひ禁煙を希望の方は保険診療での禁煙外来にご相談ください。
(参照:国立がん研究センター がん情報サービス)
※禁煙補助薬バレニクリン(チャンピックス錠)の含有物に関わる発がんリスクの為に、現在出荷停止が続いております。今後も流通再開の目処は立っておらず、代替薬ニコチンパッチ(ニコチネルTTS)を使用して禁煙外来を再開します。
詳細はこちら
※ピコスモーカライザー(呼気中一酸化炭素濃度測定器)の当院での使用を取り止めました。(2024.02-)以降は電子タバコのみの対応が可能となりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
保険診療の禁煙外来
以下を満たす人が該当します。
- 1ヶ月以内に禁煙を希望している
- 医師から受けた禁煙治療の説明に同意している
- 35歳以上の方は、1日喫煙本数×喫煙年数>200
- ニコチン依存症テスト5点以上
※上記を満たさない時、全5回の治療後も治療継続を希望する時、初回治療開始から1年以内に再度治療を希望する時には自費診療(保険適応外)となる可能性があります。
期間と費用:計5回/3カ月の通院で約13,000円、以降継続の場合には自由診療
禁煙成功率:約60%
診療内容:
- 喫煙状況の問診、意志確認、喫煙のデメリットと禁煙のメリットの説明
- ニコチンスクリーニング検査
- 呼気一酸化炭素濃度測定
- 禁煙実行と継続へのアドバイス
- 禁煙内服薬の作用・服用の説明と処方
下記資料をご参照ください。
・禁煙ガイドブック(ニコチネルTTS用)
アレルギー性鼻炎
空気中の抗原を鼻腔から吸い込むことで鼻の粘膜に付着してアレルギー症状を起こします。
通年性と季節性に分かれ、通年性にはダニ、ハウスダスト、カビ、ネコ、イヌなどがあり季節性のほとんどは花粉症です。鼻汁、鼻閉、くしゃみなどの鼻炎症状以外にも、目の痒みや皮膚症状を起こす方も多く、日常生活に障害を伴うことも少なくありません。症状が起こりやすい状況の問診とともに採血検査を実施しています。
治療には、1)日常生活の指導、2)抗ヒスタミン薬などの内服、3)点鼻薬・点眼薬などの外用薬、4)舌下免疫療法があり、舌下免疫療法は「スギ」と「ダニ」のアレルギー症状が強い方のみ実施することができます。(参照:鳥居薬品「アレルゲン免疫療法ナビ」)
薬物療法で治療困難な場合には手術的治療(鼻腔粘膜焼灼術)が適応となることもあります。薬の効果や作用時間、副作用もさまざまですので、あなたに合った生活習慣と薬を一緒に探しましょう。
漢方診療
専門的な漢方診療ではありませんが、プライマリケア診療において漢方薬は活躍の場面が多く、当院でも希望の方に処方しています。
器質的な病気があればまずは西洋学的なアプローチを優先し、それでは解決しない場合や補助的な役割として漢方薬は有効です。漢方専門医は煎じ薬も使用しますが、我々はツムラなどに代表される保険適応のエキス剤を処方します。
自覚症状の改善が漢方診療の目的の基本ですので、それぞれにあった処方薬を一緒に探しましょう。
生活習慣病外来
高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、肥満などの生活習慣病は、いくつかの疾患が重なること、長期間罹患することで動脈硬化の進展や心臓病(狭心症・心筋梗塞)、脳卒中などを発症するリスクが高まります。主には運動不足、過食、体重増加、ストレス、喫煙、過度の飲酒、睡眠障害といった生活習慣の不摂生が原因であり、適切なアドバイスを受けながら生活改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。また、血圧脈波測定器による血管の狭窄や硬さ、血管年齢など動脈効果評価も可能です。さらに当院2階の関連施設『LOCO SCAN』で頸動脈超音波による動脈硬化病変の画像的検索や脳ドックなども対応しています。
健診結果フォロー
年1回の企業健診や入職時健診、特定健診などで「要再検査」「要精密検査」「要医療」の結果コメントを受けた場合、その後どのように対応すれば分からない方も多いと思います。
それぞれ、「一時的な変動か確認のためにもう一度検査を受ける必要がある」「治療が必要なかどうかの確認により詳細な検査が必要」「治療が必要なために治療可能な医療機関を受診するよう必要がある」という意味を示します。
当院で対応できない場合には適切な医療機関をご紹介させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。
かぜ、インフルエンザ、Covid-19
もっとも身近な体調不良の原因であるかぜ。その原因は数百種類にも及ぶさまざまなウィルスによる上気道(鼻やノド、気管支など)の感染症ですが、一般的には明確な治療薬はなく、自然に改善するのを待つしかありません。 その中でもインフルエンザやCovid-19(新型コロナウィルス感染症)など特徴的な感染症に対する知識の共有や説明、かぜ症状に対する対症療法薬の処方や生活上の注意指導、細菌性副鼻腔炎、溶連菌扁桃腺炎などの治療を要する感染症の見逃さずに加療することがかぜ診療の重要なポイントです。 当院ではかぜ(ウィルス性上気道炎)に対して、細菌に対する治療薬である抗生物質(抗菌薬)を処方することはありません。厚生労働省のAMR対策ページもご覧ください。なお、新型コロナウィルスの検査に関しては、迅速抗原検査およびNEAR法を実施しており現在PCR検査は実施しておりません。
発熱など感染症
最も一般的な発熱の原因は感染症で、かぜ(ウィルス性上気道炎)のことが多いですが他にも肺炎や扁桃腺炎、副鼻腔炎、感染性胃腸炎、尿路感染症などさまざまです。さらに感染症だけではなく膠原病(SLE、リウマチなど)や悪性腫瘍(腫瘍熱)、ホルモン異常(甲状腺や副腎)、血栓症(深部静脈血栓症)、薬剤熱、生理的高体温などその原因は多岐にわたります。熱が出たらすぐに受診する必要がありませんが、あまりにもツラい場合やなかなか解熱しない場合にはご相談ください。
高山病外来
標高2,500m以上の高地に行くと急性高山病の発症リスクがあります。高地では気圧の低下に伴って体の酸素が不足した状態となり、体が順応できないと頭痛や吐き気、不眠などの症状を伴い順応には一般的に2〜5日を要します。
予防としては、1)ゆっくりと高度を上げる計画立案、2)旅行前トレーニング、3)脱水予防、4)飲酒回避、5)薬剤などがあり、高山病予防薬としてダイアモックス(計4日間内服)を処方します。
同時に鎮痛薬や吐き気止めを一緒に処方することもありますが、全て自費となりますのでご了承ください。最も確実で重要な治療法は高度を下げることですので、無理ない旅程をご計画ください。
頭痛外来
頭痛の原因は、1次性頭痛と言われる片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛、2次性頭痛と言われるくも膜下出血や脳卒中、脳腫瘍、髄膜炎、感冒に伴う頭痛、薬剤乱用性頭痛など多岐にわたります。慢性的な頭痛なのか急性的な頭痛なのか、その他の随伴する症状や悪化要因などの情報を伺いながら、頭痛の原因を一緒に考えて適切な検査や治療、生活習慣上のアドバイスを行います。徒歩3分の関連施設『LOCO SCAN』でCTやMRI撮影など画像検査による原因検索も可能ですのでご安心ください。
貧血
貧血とは血液中の赤血球やヘモグロビンが正常よりも少なくなっている状態を言い、もっとも多い原因は鉄が不足することにより起こる鉄欠乏性貧血です。特に女性では月経周期や妊娠・授乳に左右されやすく、頭痛や食欲不振、息切れ、ふらつき、集中力の低下、疲労感、倦怠感などにつながります。
他にもビタミンや葉酸の不足により起こる貧血や、背景に炎症性疾患や出血性疾患が潜んでいることもあります。
診察や採血などの検査を行い、原因を特定した上で内服や注射、生活習慣改善へのアドバイスを行います。
緊急避妊薬アフターピル処方(自費)
何らかの事情で適切に避妊ができなかった方へ、性行為後に緊急措置として行う避妊方法で、性行為72時間以内に内服することで着床を防ぎ避妊することができます。
服用は性行為後より早いほうが有効であり、避妊効果は約85%程度と言われています。
副作用には吐き気、下痢、頭痛、不正性器出血などがありますが重篤になることは多くありません。
当院では緊急避妊薬「レボノルゲストレル錠1.5mg」(後発品)を自費処方(7,700円)しています。